FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ベーカリーは罪深い/J・B・スタンリー

 125キロ。それは美容に悪いというより、すでに健康に支障が出る体重ではないだろうか。
 みずからの体重に思い悩む五人、通称<デブ・ファイブ>がアメリカ、ヴァージニア州の田舎町で、ダイエットに励みつつも、素人探偵に精を出す「ダイエット・クラブ」のシリーズ第一巻である。
 ランダムハウス講談社から出版されている食べ物絡みのコージー・ミステリの典型的な作品で(例によって例のごとくレシピもあるよ)、他のランダムハウス講談社コージー・ミステリと同様、このジャンルのファンならそこそこ楽しめる。メインの登場人物がほとんど肥満体というところが特徴だろうか。それ以外はちょっと個性に乏しい。
 敬愛するベーカリーで殺人事件が発生、メンバーはダイエットと口にしながらも、事あるごとにものをつまみながら、調査に乗り出す。これでダイエットと言えるのか。
 <デブ・ファイブ>のメンバーではないが、双子の図書館員がいい味を出していた。