魔法の夜に囚われて/スーザン・キャロル
- 作者: スーザン・キャロル,富永和子
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2008/07/19
- メディア: 文庫
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ヒストリカル+パラノーマルロマンス。コーンウォール地方を舞台に、代々不思議な力を持って生まれてくる一族の男性をヒーローに据えた「セント・レジャー一族」の第一作。
自然豊かなコーンウォール地方、荒涼たる海に囲まれた霧深い崖の上の城、謎めいた力を持つ名家、時折亡霊として姿を現し、子孫にちょっかいをかける初代城主の魔法使い、全滅したはずなのに、どこからか彼らを狙う宿敵の一族……とゴシックロマンスの味付けもある。
ロンドンの貴族令嬢マデリンは、ひどい浪費癖のある家族を救うため、コーンウォールからやってきたという老司祭フィッツレジャーが持ち込んだ縁談に飛びついた。この老司祭は、マデリンが結婚する相手、セント・レジャー一族の゛花嫁探し人゛だという。
しかし、自分の花婿となるはずの城主アナトール・セント・レジャーを見たマデリンは愕然とする。老司祭が見せてくれた細密画に描かれていた、繊細な詩人風の美青年とはまったく違う、ケルトの戦士のごとく男臭い美男だった。一方、マデリンを見たアナトールも愕然としていた。フィッツレジャーに頼んだ条件とは、まったく異なるタイプの美女が来たからだ。どうやら始祖の魔法使いが「花嫁条件リスト」に悪戯したらしい。
しかも予知能力のあるアナトールは、赤毛の女性が自分達一族に大きな災いをもたらすというビジョンを感じ取った。マデリンは炎のような真紅の髪をしている。
しかし今更城から叩き出すわけにもいかず、仕方なく一緒に暮らし始めるアナトールとマデリン。二人は、やがて互いに惹かれ始める。だが全滅したはずの宿敵の影が、そこかしこにちらつくのだ。
傑作とまでは言わずとも、そこそこ面白い。シリーズは三部作すべてを読むつもり。ヒーロー、ヒロインの敵役にも、魅力があり、そこが良かった。
- 作者: スーザン・キャロル,富永和子
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