ヒースの野に秘めた愛/サマンサ・ジェイムズ
- 作者: サマンサ・ジェイムズ,藤沢ゆき
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2009/04/18
- メディア: 文庫
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王道と陳腐は紙一重。
この『ヒースの野に秘めた愛』は、ヒーローとヒロインの設定からストーリー展開まで、ひたすらありふれたものだが、それでも凄く面白かった。常に不思議に思うのだが、この紙一重の差とは、やはり創造するものの技量によるものなのか。
十九世紀、イングランド。ヨークシャーの資産家サイモン・ブラックウェルは過去にできたあるつらい出来事により、周囲に心を閉ざした。公爵令嬢アナベルはふとしたことからサイモンと知り合い、あることで彼とのスキャンダルに巻き込まれそうになり、二人は便宜上結婚することとなった。
ヨークシャーの荒涼とした自然の中で結婚生活を送るうち、アナベルはサイモンの秘密を知り、二人は心から愛し合うようになるのだった。
ロマンティックで、しかもほのぼのとしている。ただし前述の通り、目新しいことはなにもない。
サマンサ・ジェイムズ。初めて読むのだが、要チェックの作家となった。