FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ホースメン/ジョナス・アカーランド監督

ホースメン [DVD]

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 同じくキリスト教を題材にした、某サイコサスペンスの傑作映画からの強い影響を感じさせる。見ている途中からそう思っていたのだが、見終わって犯人を知ってからますますその印象が強くなった。検索をかけて調べてみると、同じような感想を書き連ねている人が多い。しかしながらこの『ホースメン』、決して駄作ではない。駄作ではないからこそ、あの映画とははっきり異なるなにか、そしてもう一つ突き抜けたなにかが欲しかった。
 刑事ブレスリンは妻亡きあと、男手一つで二人の息子を育てていた。しかし、仕事に追われるあまり、息子達との時間はほとんど持つことができなかった。
 そんな彼の前で、猟奇的連続殺人事件が発生する。凄惨な現場に残された文字は、「COME AND SEE」。これは聖書の「ヨハネの黙示録の四騎士」になぞらえた連続殺人事件だとブレスリンは気付く。彼の前に被害者の一人の養女が近付き、自分が犯人達の一人だと露骨に示した。ブレスリンは養女の取り調べを進めながら、なんとか他の事件の発生を食い止めようとあがく。
 殺害場面はなかなかグロテスクである。