FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

さらば友よ/ジャン・エルマン監督

 チャールズ・ブロンソンが不良中年を、アラン・ドロンが翳りのある色男を、つまりはそれぞれ実にぴったりとはまった役を演じた犯罪映画。原作はセバスチャン・ジャプリゾ
アルジェリア外人部隊として帰国し、戦争にも軍隊にも金銭にもうんざりとしている軍医(ドロン)と、同じ船で帰ってきた傭兵(ブロンソン)。
ある事情から軍医は、広告会社が働く美女の計画に噛むこととなる。美女が横領した金銭を、地下の金庫に戻したいと言うのだ。そこにうまい話の匂いを嗅ぎつけた傭兵は、半ば強引に計画に加わる(傭兵は金庫の中にあるはずの金を狙っているのだ)。
ところが手違いから、二人は金庫の中へと閉じ込められる。しかも当初との情報とは違い、金庫は空だった。互いに互いを信用しておらず、疑心暗鬼だったのだが、やがて二人の間での感情は変わっていく。そしてようやく金庫から脱出した二人だが、さらにおそろしいトラブルに巻き込まれることとなるのだ。
 ドロンとブロンソン、二人の男臭さがたっぷりと堪能できる映画。結末の部分にややご都合主義が感じられるものの、ラストのあのシーン(下のジャケットから推定してほしい)はやはりかっこいい。
 サスペンス性は十分、スターの魅力もたっぷり、やや古い犯罪映画が好きならばぜひ。

さらば友よ [DVD]

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