FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ハングオーバー! /トッド・フィリップス監督

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

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 ミステリとしての要素もあるコメディ映画として期待して見たのだが、期待を裏切らず面白い出来だった。特に「消えた花婿の謎」で、ある場面が伏線になっていたと知ったときには膝を打った。
 結婚式前夜、独身最後の夜を男性のみで最大限に騒ぐというバチェラーパーティーのため、花婿のダグと、ダグの昔からの二人の親友フィルとステュ、それに花嫁の弟で変人のアラン、彼ら四人の男たちはラスヴェガスへと向かった。高級ホテルをとり、屋上で酒を酌み交わす。しかし、そこから彼らの記憶は途切れていた。
 時刻はもう朝で、寝ていたのはホテルの部屋だが。だがホテルの部屋に鶏がいる。トイレには生きた虎がいる(!!)おまけに、クローゼットの中には生きた赤ん坊さえいた。
 そして……ダグがいない。彼が主役の一人である結婚式はもう間近に迫っているのに。ダグを探すため、そして赤ん坊や虎を正当な持ち主に返すため、三人の男たちは動き出す。そして自分達がどれほど無茶苦茶な夜を過ごしたのか知る羽目になるのだ。道中、謎の東洋人に絡まれながら。
 登場人物達の若干下品な会話に引いたが、映画全体に流れる軽快な面白さを損なうまでにはいっていない。一番笑ったのが警察署での対決場面で、関心したのが前述の伏線になっていたある場面と、そして四人の御乱行の写真が最後の最後で見せられる構成だろう。
 傑作とまでは呼べないないかもしれないが、間違いなく上質なコメディ映画。すでに続編の製作が決まっているとのことだが、どんなストーリーになるんだ?