FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

恋におちた放蕩貴族/パトリシア・ワデル

恋におちた放蕩貴族 (オーロラブックス)

恋におちた放蕩貴族 (オーロラブックス)

 ヒストリカルロマンスの定番「貴族男性と平民娘」の物語である。
 若くてハンサムな公爵マーシャルは、愛人となってくれる女性を探していた。彼が目をつけたのは、婦人服店のお針子イヴリン。窃盗の冤罪をかけられたイヴリンを、マーシャルは(下心もあって)白馬の王子よろしく救い出す。二人は惹かれ合う。しかしイヴリンが欲しいのは愛人となってくれる男性ではなく、恋人となってくれる男性だった。
 訳者のあとがきでは「イヴリンの揺れる女心」とあるのだが、ヒロインの言動がころころと変わるので、今一つ感情移入できずに終わった。ラストは例によって例の如くハッピーエンドで終わる。