七番目の仮説/ポール・アルテ
七番目の仮説 (ハヤカワ・ミステリ 1815 ツイスト博士シリーズ)
- 作者: ポール・アルテ,平岡敦
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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訳者のあとがきにあるようトリックが単純だし、最後まで読んでみると冒頭のみが浮いて見える(なぜわざわざここまで大仰なことをしなくちゃならないんだ)ので、色んなツッコミが浮かんでくるが、やっぱり抜群に面白い。
下宿屋の老夫婦、そして巡査は愕然とした。ペスト患者と、彼を救うはずの三人の医師。患者は奇怪な消失をし、また現れた。老夫婦と巡査が目撃した事件も奇怪だったが、犯罪学者アラン・ツイストがある男から聞かされた物語もまたおかしなものだった。それは世間的には良きパートナーとされている二人の男の確執と、風変わりな決闘のお話だった。
楽しい、楽しい、ミステリとして見たとき傑作『狂人の部屋』ほどの出来栄えではないものの読んでいてとても楽しかった。良き夏の風物詩である。来年の楽しみだ。