ビジター/トッド・レヴィン監督
やりたいことは分かる。すごく良く分かる。
しかし、いかんせん、ラストに至るまでの道程が長すぎ、退屈過ぎ。
実のことを言えば、途中で見るのをやめようと思ったぐらいだ。あの結末が待っていたので、我慢した甲斐があったとかろうじて言える。
欠点の一つとして、ホラー映画に時折見られることだが、神秘性や不気味さを出そうとするあまり、画面を暗くし、結果として画面の中で起こっていることがひどく見辛くなり、かえって観客を苛立たせることがあるが、この『ビジター』もそれにあてはまる。
郊外の広い一軒家で暮らす小説家のジョナサンと妻のアディー。ふたりは幼い息子を事故で亡くしたばかりで、悲しみから立ち直れずにいた。当然夫婦の関係もぎくしゃくしたものとなっている。
ある夜、助けを求めてレイチェルと名乗る若い女性が飛び込んでくる、彼女が口にした言葉はおかしなものだった。ガスマスクをした男達に追われている、と。
ジョナサンはレイチェルを信頼し、アディーは不信感を抱く。
やがてレイチェルはガスマスクをした男達に連れ去られる。
そして、夫婦の上にも危機が迫る。ガスマスクをした男達が夫婦の前に現れたのだ。
中盤の物語をもっとしっかりと作って欲しかったが、眠気に耐えて最後まで見る価値は一応あり。