ミツバチたちのとんだ災難/ハンナ・リード
- 作者: ハンナリード,Hannah Reed,立石光子
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2012/04/01
- メディア: 文庫
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2012年4月から原書房から刊行されている、「コージー・ブックス」の一冊である。養蜂という、これまでもコージーミステリではなかなか見られない分野……ちなみにシャーロック・ホームズの晩年の趣味だ……を扱っており、当方にとっては、武田ランダムハウスジャパン、〈RHブックス・プラス〉から出版されているリヴィア・J・ウォッシュバーン『お料理名人の事件簿』シリーズと並んで、期待が持てるシリーズだ。
舞台はコージーミステリらしく小さな町。唯一の雑貨店を切り盛りするストーリー。はちみつを販売するため、副業で養蜂を始めたストーリーは、良き師を見つけ、本格的に養蜂を始めようとしていた。
しかしその矢先、師匠は蜂に刺されて死亡、蜂と師匠の日記は消えていた。犯人(犯虫?)とされた蜂蜜の汚名を晴らすため、ストーリーは素人探偵として立ち上がる。
学生時代は小さな町で持てはやされていたため、ちょっといい気になっていたところがあり、そのせいで未だマイナスの人間関係がまとわりついていたり、祖母や妹や従姉妹とはそれなりに仲良くやれるのに、実の母親とは相性最悪だったりする、等身大のヒロインが魅力的。
かつてのボーイフレンドで、今でも気になるハンターも良し。コージーミステリにつきものの、動物もよし(ベン可愛いよベン)
「はちみつ探偵」シリーズ第一作。先が楽しみ。