FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

修道院の第二の殺人/アランナ・ナイト

修道院の第二の殺人 (創元推理文庫)

修道院の第二の殺人 (創元推理文庫)

 どうも感想が書きにくい一作である。
 ヴィクトリア朝エジンバラが舞台、警部補と新米医師(ちなみに義理の父親と息子)の主役コンビ、修道院で二人の女性が殺され、容疑者とされた男は第一の殺人は認めたものの、第二の殺人は認めない……背景も、探偵とその助手も、謎の設定も魅力的なのだが、どうも印象が薄い。
 問題なのが「謎と真相」の部分で、この人とこの人がそういった人間関係にあり、「しかも犯人でした!」ともってくるには、もう少し伏線が欲しかった。
 ジム・ケリーのフィリップ・ドライデンのシリーズのように、第二作でばけてくれることを期待する作品。