THE LEGEND OF LUCY KEYES/ジョン・スティンプソン監督
- 出版社/メーカー: フルメディア
- 発売日: 2007/03/21
- メディア: DVD
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新参者が、閉鎖的な田舎町の「憑かれた家」ならぬ「憑かれた土地」に越してきて、散々な目に遭う映画。もっともさほどグロテスクな描写はなく、後味はさして悪くはない。
舞台は自然豊か、風光明媚という言葉がまさにぴったりの、ニューイングランドの田舎町。二人の幼い娘を持つクーリー夫妻がここに越してきたのは、風力発電事業のためだった。
しかし、町の人々の態度は冷淡だった。あからさまに、クーリー夫妻に警告してくるもの老女がいる。風力発電事業に使うはずの土地は、「マーサの土地だからやめろ」、と。
マーサとは、250年前に、森の中で失踪した少女ルーシーの母親だった。マーサは肉体が滅んでも魂は地上を去ることができず、森の中をさ迷い、ルーシーを探し続けているという。
馬鹿な、と思うものの、夫婦は動揺した。ちょうど彼らの末娘も、ルーシーという名前だったから。そして夫婦は知らなかったものの、現在のルーシーは、250年前のルーシーと森の中で顔を合わせていた。
そして家で怪現象が起きる。夜になると、森からはルーシーを呼ぶ女の声がひんぱんに聞こえてくる。やがてクーリー夫妻の娘、ルーシーが失踪する。
ぬるいと言えばぬるいホラー映画なので、もっと鮮烈な刺激を求めるホラー映画ファンはそっぽをむくかもしれないが、一つの作品としての水準は保っている。
どうでもいいが、250年前も、そして現在も、自分だってまだ幼いにも関わらず「妹を見ていないと駄目でしょ」と叱られるお姉ちゃんは気の毒である。さらにマーサのルーシー殺しの犯人として目をつけられた先住民も気の毒だ。
物語の最初に明かされるのだが、実話を元にしているそうだ(肝心の風力発電計画は結局どうなったんだろう)