FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う/ゲイル・キャリガー

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)

アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)

 「英国パラソル奇譚」シリーズ第一作目。当方が属する名古屋創元推理倶楽部のメンバーから、「あれは絶対にロマンス小説。ファンタジーだと思って読んだ人はきっと怒る」という情報を得て、早速手に取って見た。
 当方、魔女や妖精の出てくるパラノーマルロマンスは読んだことがあるが、吸血鬼や狼男が出てくるものは初めてである。
 人類が吸血鬼や人狼とともに暮らすイギリス。アレクシアは一見したところ、良家出身のオールドミスだが、実は恐るべき秘密があった。彼女は、異界族(吸血鬼、人狼、ゴーストらの総称)の能力を消すことのできるもの、<魂なき者>だったのだ。この力を利用し、舞踏会で襲いかかってきた吸血鬼を返り討ちにしたアレクシア。彼女は、ウールジー城人狼団ボス、マコン卿の取り調べを受けることとなる。そして、近頃はぐれ吸血鬼や人狼が立て続けに失踪していることを知るのだ。
 アレクシアはマコン卿といちゃいちゃしながら、この謎を追うのだった。
 うーん、これは確かにパラノーマルロマンス。純然たるファンジーを期待していたらがっかりとするかもしれないが、一風変わったロマンス小説としてはそこそこ面白かった。主役二人は典型的なヒーローとヒロインなので、脇役の冷静さやエキセントリックさの方が印象に残る。

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚)

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚)

↑もうすぐ二巻も出るのね