FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ミラーズ2/ヴィクター・ガルシア監督

 なにかの「パート2」の典型のような映画。アレクサンドル・アジャ監督『ミラーズ』は、キム・ソンホ監督『Mirror 鏡の中』のハリウッドリメイクである。両方を見比べてみたとき、当方はストーリーはオリジナルの方がはるかに優れているが、美術面ではハリウッドリメイクの方が豪奢で楽しめると書いた。
 しかし、この『ミラーズ2』では、ストーリーの面白みという点でも、舞台となる建築物の見事さという点でも、パワーダウンしている。ホラー映画としても、「グロという意味でちょっと頑張ったかな」という程度。
 基本的に勧善懲悪で、終盤で危機に陥ったヒロインを、ヒーローが颯爽と助けるのも、いかにも娯楽映画めいている。
 交通事故で同乗していた婚約者を失って以来、酒やドラッグに溺れるようになったマックス。彼はお偉いさんである父の勧めで、ニューオーリンズに再建され、オープンを間近に控えている高級デパート、メイフラワーの夜間警備員として働くことになる。このデパートでは、以前一人の女性が失踪していた。
 やがてマックスは、鏡の中に女性の亡霊を含め、様々な不吉なものを見出すようになる。やがてデパートの関係者が、次々と謎めいた死を遂げる。
 シリーズもののパート2だと割り切れば、そこそこ面白い。しかし強い印象はまったく受けない。

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