ポーラ美術館コレクション展 印象派とエコール・ド・パリ
http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2010/pola/index.html
年末に名古屋市美術館で開催されていた「ポーラ美術館コレクション 印象派とエコール・ド・パリ」へと足を運んだ。「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」とともに、行きたかった展覧会だ。
正直に言えば、かつては印象派にはさしたる関心はなかった。若い頃は、たとえばラファエル前派のような、頽廃的で耽美的な絵画が好きだったから。しかしここ数年、テレビで美術番組をひんぱんに見るようになって以来、影響を受けやすい当方はあっさり印象派が好きになった。
テレビや書籍で触れる限り、もっとも気になっていた印象派の画家は、フランス生まれのイギリス人画家、アルフレッド・シスレー。非常に穏やかな雰囲気の風景画を描く。
アルフレッド・シスレーのWikipediaはこちら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%BC
実際に展覧会に足を運んだところ、好きな画家が次々と新しくできた。間近で見た印象派の絵画達は、テレビや本に掲載されていたものより、はるかに美しかった。造形や色彩の妙とじかに接したのがその理由だろう。
クロード・モネやアルフレッド・シスレーはむろん美しかった。しかし間近で見てお気に入りになった画家は二人いる。二人の名前はジョルジュ・スーラとカミーユ・ピサロ。
ジョルジュ・スーラのWikipediaはこちら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%A9
ジョルジュ・スーラは点描を用いた「新印象派」に分類される画家で、直接見ていないときは「奇をてらった作風の画家だなあ」という印象しか受けなかったのだが、展覧会ではその繊細さと特異な個性に圧倒された。
カミーユ・ピサロのWikipediaはこちら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A6%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%B5%E3%83%AD
カミーユ・ピサロには、印象派の画家達の最年長者だったという以外、これといったイメージを持っていなかったが、「エラニーの花咲く梨の木、朝」の温かみのある美しさに感嘆(思わず絵葉書を買った……)
来年の一月に、『世界の名画』で、ドガとともにピサロのことを特集する回があるので、とても楽しみにしている。
http://www.bs-asahi.co.jp/meiga/
「映像で見たり、書籍で見たりする絵画も素晴らしいが、実際に見る絵画はもっと素晴らしい」という、誰でも分かっているであろう大前提を改めて認識させてくれた展覧会だった。恥ずかしいほどたくさんの絵葉書を買った。額縁を買ってきて部屋に飾ろうと思う。
次は、同じ美術館でゴッホ展をやるはず。こちらも行きたい。
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