アースバウンド 地縛霊／リチャード・マシスン

アースバウンド ―地縛霊― (ハヤカワ文庫NV)

　うん、Ｂ級。扇情的な性描写をメインの一つに据えているホラー小説で、手軽に読める。
　夫の不倫が原因で関係が険悪になった中年の夫妻デイヴィッドとエレン。二人は関係を修復しようと、かつてハネムーンで訪れたビーチに別荘を借りた。ところがデイヴィッドの目の前にマリアンヌというおそろしく美しい、そして色情的な美女が現れてから、事態は一変する。デイヴィッドはエレンの目を盗んではマリアンヌと何度も交わる。そして交わる都度、途方もなく疲労感を覚える。やがて知人になった近くの住人が、マリアンヌについて驚くような話をする。
　最初から最後まで手軽に読める一冊。あとに残るものはないかもしれないが、値段分の楽しみは提供してくれる。

地獄の家 (ハヤカワ文庫 NV 148 モダンホラー・セレクション)

↑同じくリチャード・マシスンが書いた館もののホラー小説の傑作。

ヘルハウス [DVD]

↑ジョン・ハフ監督が『地獄の家』を映画化したもの。原作よりもさらに面白い。