アリス・イン・ワンダーランド/ティム・バートン監督
マイナスの意味で、「微妙」という言葉を使いたくなるような映画。ところどころはっとするような美しい場面はあるが、通して見ると凡庸な出来栄えである。
理由は「タイトルがアリス・イン・ワンダーランドなのに、マッドハッターがほとんど美味しい場面を持っていってる」、「ヒロインのアリスが唐突に強い意志を持つようになる」、「敵がやっぱり唐突に味方になる」、なにより「『因習にとらわれず、強い意志を持って生きていこう』というメッセージがあまりにも露骨に前面に出されており、そしてヒロインがほとんど苦労せずその目的を達成するため、ストーリーが安直に感じられる」まで色々である。特に一番最後が強く感じられた。
十九歳のアリスは、周囲の思惑により貴族の男性と結婚させられそうになり、戸惑う。兎を追いかけ、穴に落下したアリスを待っていたのは、世にも奇怪な世界だった。もっとも、アリスがこの世界を訪れるのは初めてではない。その記憶を彼女はすっかりと失ってはいたが。
この異世界でアリスを待っていたのは、残忍な圧政を行う赤の女王を救世主として倒すことだった。
映画に斬新なストーリー性よりも、斬新な映像美を求めるファンなら満足するはず。逆の人にはきっとつまらない映画。
ちなみに3D版ではなくて、通常版の字幕版を見た。
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