FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

六蠱の軀/三津田信三

 死相学探偵シリーズ三作目。このシリーズ、段々はっちゃけたところが少なくなり、実にまっとうなミステリ風になってしまい、ちとつまらない。
若い女性を次々と狙う猟奇殺人。帯にもばっちりと書いてあるのだが、どうやら犯人は各女性が持つ理想の部位(胸部や脚など)を集め、理想の女性像を作り上げようとしているようだ。これまでの事件で関わりを持った刑事から依頼を受け、弦矢俊一郎は調査に乗り出す。
 論理もへったくれもないにも関わらず、「こういう設定でこの立ち位置にいる人間が犯人だろう」と考えていたら、それがそのまま当たっていた。そこに到達するまでの弦矢の推理は良かった。
 次回では、そろそろ黒幕が登場するんだろうか。