死者の部屋/フランク・ティリエ
- 作者: フランクティリエ,Franck Thilliez,平岡敦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/04/25
- メディア: 文庫
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フランス産サイコサスペンス。
失業者二人組が車ではね殺した男は、バッグに大金を抱え込んでいた。幼い娘を誘拐された父親で、大金は彼女のための身代金だったのだ。失業者二人組は父親の死体を始末した上で大金を持ち去り、幼い娘は殺され、誘拐者でもあった狂気の殺人鬼は、他の獲物を求めてさ迷いだす。
彼らと対峙するのは、産休明けの巡査長リューシー。双生児の娘を持つシングルマザー。趣味は犯罪学やプロファイリングの本を読むことで、夢はサイコパスの凶悪犯と対決すること。本書の件で夢がかなったね、おめでとうリューシー(と言っていいのか)
大金を手にした失業者二人の更なる転落、殺人鬼の凶行、そしてリューシー含むダンケルク中央警察署の警察官達の必死の捜査、という三つのプロットが同時に進行していていくが、どれも手抜かりなくまとまっている。
際立った個性は感じさせいなものの、犯罪小説好きにはそこそこお勧めできるサスペンス。