FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

呪怨 黒い少女/安里麻里監督

呪怨 黒い少女 [DVD]

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 対になる『呪怨 白い老女』ほどではないが、そこそこ面白い。『呪怨 白い老女』と同様、佐伯伽椰子と俊雄がほとんど顔を出さない(やっぱり俊雄がワンシーン出てきたぐらい?)で、別の悪霊が災いをもたらす。例によって例のごとく、呪われる理由があるものにもないものにも、ただ関わったからというだけで。
 幼い少女、芙季絵が奇矯な行動を取り始め、心配した母親が娘を入院させた。周囲の人間に災厄を与えるものは、芙季絵自身の中へと潜んでいた。芙季絵の母は、霊能力ある妹を頼り、娘を元に戻そうとする。
 冒頭と同じことを書くが、この作品、『呪怨 白い老女』ほどには面白くない。だが終盤から幕切れまでの流れ、恐ろしいほど絶望的なラストをやたらあっさりと書き、そのあっさりさが、さらに恐ろしさや後味を悪くしている。中途のある場面が、序盤のあるシーンとつながっていることを示したときには、思わず「ああ」と息をついた。
 本家本元『呪怨』には及ばないものの、『呪怨 白い老女』と『呪怨 黒い少女』、ともにそこそこ楽しませてもらった。

呪怨 白い老女 [DVD]

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