悪意の森/タナ・フレンチ
- 作者: タナフレンチ,Tana French,安藤由紀子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/09
- メディア: 文庫
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面白くないわけではないが、あまりに長すぎる。おお、感想が一行で終わってしまった。
うだるような夏の日、三人の子供が森へと遊びに出かけ、血に衣服を濡らした一人だけが帰ってきた。ショック状態で、肝心の記憶を失って。一人だけ森より戻ってきた子供ロブは、当時の記憶を取り戻せぬまま大人の男性となり、殺人課の刑事となった。やがて同じ森の中で少女の他殺死体が見つかった。かつて自分と親友達とが巻き込まれた事件が重なり、衝撃を受けるロブ。捜査を続けるうち、実際に現在の少女殺しと、過去に起きた自分達との事件とに、なんらかの関係性があるのではないかと考えられるようになっていた。
最後に現れる邪悪な人間像と、その人間が描いた事件の構図はありふれてはいるものの、やはり読ませる。が、ここに到達するまでに、これほどのページ数を乗り越えるのはちとつらい(ロブとその相棒キャシーの人間性を細かく描き出そうとしたのではあろうが)。あと子供時代にロブと彼の親友達が巻き込まれた事件が、結局「…………」だった点もマイナス。
- 作者: タナフレンチ,Tana French,安藤由紀子
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