何か文句あるかしら/マーガレット・デュマス
- 作者: マーガレット・デュマス,島村浩子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/06/25
- メディア: 文庫
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ドナ・アンドリューズが褒めているだけあって、彼女の作風に似ている。アンドリューズの「メグの鳥」シリーズ同様、ヒーローとヒロインも含め、登場人物のほとんどすべての行動がはっちゃけており、ユーモアに満ちている。あちらもこちらも、これほど奇妙な親戚と友人が揃っているのは、ヒロインの人徳(?)だろうか。
チャーリーは三十四歳。小国の財政すら賄えるほどの大金持ち。ジャックというハンサムとスピード結婚し、故郷サンフランシスコに帰ってきたら、ホテルで全裸死体が見つかる。しかし、これはチャーリーを待ち受けるトラブルの発端に過ぎなかった。この後、チャーリーは従妹誘拐事件、ジャックの正体への疑惑、かつて金銭目当てに自分を誘惑してきたろくでなしとの再会、また別の殺人事件……と大小様々な奇禍に見舞われるのだから。
よくも悪くも個性の強い小説で、このノリを楽しめるなら面白いはず。シリーズが進むにつれ、さらにヒロインの変な友人が増えていくことだろう。