シャッター/落合正幸監督
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本当はパークプム・ウォンプム監督『心霊写真』が見たかったのだが、そちらはレンタルビデオ屋に置いてなかった。で、ハリウッド・リメイクであるこちらを見た。なかなか面白く、そのため「『心霊写真』を先に見たかった」という思いがさらに強くなった。
ホラー映画には、「背後で怪異が起こっている。怖いが、当人はなかなか振り向くことができない」というシーンがよくあるが、この『シャッター』でもその手の場面が多用されている。もっともよく効いていたのは、「無人のはずの部屋、背後から女の手で耳を愛撫される。喧嘩をしていた妻からの仲直りの証かと解釈して、夫は優しい言葉をかける。そこに電話がかかってきて、背後を振り返らないまま出ると、その電話こそが……」の場面である。
ニューヨーク出身のカメラマン、ベンとその新妻ジェーン。彼らは新婚旅行と仕事を兼ね、日本へと向かった。新婚旅行の最中、ジェーンは女性は車で黒髪の東洋女性を轢いた。少なくとも、ジェーン本人にはそのように感じられた。警察に調べてもらったものの、大怪我をした女性、あるいは女性の亡骸、そのどちらも見つからなかった。女性がとても軽傷だったが、あるいは事故そのものがジェーンの錯角ではないかとベンは言うが、ジェーンは気になってならなかった。
やがて不吉なことが起きる。ベンが撮影する写真にはおぞましい白い影が映り、彼の体調は悪化していく。心霊写真なるものの存在を知ったジェーンは事態を打開するために調べていく。ベンが撮影した心霊写真には、なにがしかのメッセージが感じられた。ジェーンはやがて一人の日本人女性の存在まで辿り着く。
終盤の「パラパラ漫画」には不謹慎ながらちょっとだけ笑った。よくできたホラー映画。
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