カラスの親指/道尾秀介
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: 単行本
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伊坂幸太郎を連想させられる作品。
妻子を失った中年男性、武沢は詐欺で生計を立てている。武沢にはかつて闇金の組織の片棒を担ぎ、ある母子家庭の母親を自殺に追いやったという暗い過去があった。相棒は、彼をペテンにかけようとして知り合った中年男性テツ。彼が打ちうけたところによると、テツもまた妻を闇金絡みで失った苦い過去があると語った。二人が知り合い、同居することとなったのはスリの少女まひろ。二人の男と一人の少女が同居することとなり、やがてなしくずしに同居者は増えていった。やがて武沢達は、武沢の過去とも関りある男達と向かい合うこととなる。
洒落た犯罪小説。誰か百分ぐらいの映画にしてくれ。文句なく面白く、個人的には***が無事で良かったとしか言いようがない。
この作者には、また『骸の爪』のような怪奇小説風ミステリも書いて欲しい。