FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ライアー・ハウス/ジェシー・バジェット監督

 舞台はほとんどが一軒の家の中のリビング、主要登場人物は5人、しかもその中でも2人の女がほとんど話しているという、密室劇風の犯罪映画である。しかも状況が二転三転どころか、四転も五転もし、見るものを楽しませてくれる。
 今をさかのぼること、数十年前のテキサスの田舎町。一人の女が、床に倒れた一人の男を前に、ある女を呼び出した。床に伸びている男はこの家の女の亭主、新たに呼ばれた女は妻の親友だ。
 女は、世を騒がせている銀行強盗の犯人は夫(以前にも強盗の前科がある)であり、家に大金を隠し持っていると親友に打ち明ける。二人は夫を起こし、金のありかを聞き出そうとするが、なかなかうまく行かない。しかも夫を疑う保安官までやってきて、ずっと家の前で車から見張ってくるのだ。
 シチュエーション・コメディ、いやシチュエーション・ブラック・コメディともいえる作品で、一部にグロテスクな表現あり。人間関係については予測できる部分があるが、誰が大金を手にする勝者になるか分からず、最後まで楽しめた。