マッドファーザー/せん
- 作者: 叢原あきふみ,せん(原作)
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「せん」さんが製作されたフリーのホラーゲーム『マッドファーザー』(http://novice2.web.fc2.com/game/mad/index.html)。
同じ作者の作品『操』が途中で詰まった……言うまでもなく、敵から逃げる場面で詰まった……ため、クリアできるかどうか不安だったが、攻略サイトや先にクリアした人々の知恵を借り、どうにかクリアできた。めでたい。
お話としては突っ込み所満載だが、ゲームとしてはとても良くできている。効果音やグラフィックを初め恐怖を煽る演出、ゲームとしての操作性、どちらもいい。思わずのめり込み、心拍数が高くなる。
後味の悪さも抜群だ。自分で言うのもなんだが、これまで映画や小説、漫画などのホラー系の創作物に数多く触れ、「後味の悪さ」にある程度耐性がある当方でさえ、終幕を迎えると蓋の開かない暗い箱に押し込められたような閉塞感を覚える。ちなみにどのエンディングでもで同じある。
怪物の正体、というか事件の元凶はタイトルの示す通り。主人公は十一歳の黒髪の美少女アヤ・ドレヴィス。母親は亡くなっており、父親は人々を攫い、人道に反する人体実験を繰り返している。このマッドファーザーにしてマッドドクターである父親は、結構な数の人間を手にかけているようだが、実は警察に追われているとか、実は政府に雇われてやっているので罪にならないのだとか、そういった事情の説明はない。ちなみにアヤも、その母親も、父親の「研究」の内容については知っている。そしてそれでも父を、夫を愛していた。
ある夜、アヤが目覚めると自宅は怪物屋敷と化していた。父に殺された人々が無念のあまり、悪霊と化して蘇り、屋敷をさ迷っている。アヤは大好きな父親を救うため、恐怖の館と化した自宅をさ迷う。
救われることのない、狂った傑作。
- 出版社/メーカー: サーファーズパラダイス
- 発売日: 2013/12/28
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