FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

コナン・ドイルの事件簿

 

 現在、はまっているミステリドラマはイギリスBBC制作の『コナン・ドイルの事件簿 シャーロック・ホームズ誕生秘史』。謎解きも、いかにも時代物らしいやや陰鬱な雰囲気も楽しめて、さすがはかの名探偵の生んだ国の作品だけあり、傑作シリーズだ。
 『SHERLOCK (シャーロック)』といい、この『コナン・ドイルの事件簿 シャーロック・ホームズ誕生秘史』といい、イギリスBBCはやってくれる。
 タイトル通り、シャーロック・ホームズの生みの親、コナン・ドイルが若々しい主人公(小説で言えば語り手)を務めるシリーズで、ヴィクトリア朝スコットランドを舞台にしている。探偵役を務めるのは、医学生時代の恩師ドクター・ベルシャーロック・ホームズのモデルとなったとされる人物だ。もっともドクター・ベルはホームズほどエキセントリックではなく、その変人ぶりも「学者で紳士」の範疇に収まるものである。
 現在、猟奇的連続殺人事件と美しい霊媒が絡む、第三作「死者の声」まで見たが、実在のコナン・ドイルが晩年心霊学に傾倒することを考えればこの内容は興味深い。
 質が落ちないようという配慮なのか、五作で完結するという短さがやや惜しい。