FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

家出ミツバチと森の魔女/ハンナ・リード

家出ミツバチと森の魔女―はちみつ探偵〈2〉 (コージーブックス)

家出ミツバチと森の魔女―はちみつ探偵〈2〉 (コージーブックス)


 「はちみつ探偵」シリーズ第二作。当方の大好物である、「過去の殺人」が扱われており、森をさ迷う怪人の伝説も絡み、好調である。
 十六年前、ストーリーの知り合いの少女ローレンが逮捕された。罪状は、飲酒運転。しかも被害者は、当時の警察署長だった(あの嫌味なジョニー・ジェイの父親だ)。しかもまずいことにローレン自身は酔ったあまり、事故当時のことを何一つ覚えていなかった。
 ローレンはその後、不治の病に罹患したことが理由の一つとなり、釈放された。ローレンはストーリーの前に、町の人々の前に姿を現し、凶器を持って森へと消えた。やがて森の中には、人間嫌いで有名な老女の死体が転がった。この森には、ランタンマンという不気味な怪人の伝説がある。
 謎解きも好調、ストーリーとハンターの関係も好調だが、ストーリーの従姉妹キャリー・アンの飲酒問題、およびストーリーと母親の関係が不安要素である(少しでも目を離すと、母親に店を乗っ取られそうになる……)。相変わらず、養蜂の描写も楽しい。
 シリーズ第三作も楽しみ。

ミツバチたちのとんだ災難 (コージーブックス)

ミツバチたちのとんだ災難 (コージーブックス)