FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄/ウーリー・エデル監督

 設定だけ聞くといかにも面白そうなのに関わらず、実際に触れてみると「あれ、思っていたのとちょっと違う」という創作物がある。このニコラス・ケイジ主演のこの映画もその一つで、ホラーというよりダークファンタジーと呼んだ方がふさわしく、後半ではアクション場面が多くなる。だがダークファンタジーと言っても、「ハロウィンの生贄」という副題から想像されるほど陰惨なところはない。
 ハロウィンの夜、ふと目を離したすきに、父親のそばから消えた幼い息子。息子を愛する父は調査し、何年もの間、ハロウィンの夜に何人もの子供が消えていることに気付く。そして行方不明になる寸前、息子が口にしていた「幽霊に借りを返す」という不思議な言葉が脳裏に蘇る。
 物語の展開にそれほど魅力がないのも残念。全編を通して血なまぐさい部分も、おぞましいシーンもほとんどない。ハッピーエンドだし、それほどえぐくないし、家族で気楽に見るにはいいかも。