失踪者/シャルロッテ・リンク
読み始めるまで時間がかかったが、手をつけると一気に読める。同じ作者の『姉妹の家』を読んだとき、バーバラ・ヴァイン『アスタの日記』を連想したが、豊かな文学性と容赦のない人間観察力がやはりバーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)を思わせる。この物語の行き着く果てを含めて。
作者はドイツ人女性だが、『姉妹の家』や『沈黙の果て』と同じくイギリスが舞台。他国で行われる幼馴染の結婚式に出るため、家を出てそのまま行方不明となった若い女性エレイン。彼女は日頃は家で、体の不自由な兄の介護に縛り付けられていた。そして今はどうしているのかはもちろん、自分の意志で姿を消したのか、そうではなかったのか、それさえ分からない。
彼女を結婚式に招いたジャーナリスト、ロザンナは事件を追うこととなる。
多数の登場人物が登場し、様々な逸話を織りなす。エレイン失踪の真実(これ本当に真実なんだろうか?)には絶句。
傑作。
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