ザ・ボーイ 人形少年の館/ウィリアム・ブレント・ベル監督
ブラッド・アンダーソン監督『アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち』といい、
(http://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/20161127)
デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督『イット・フォローズ』といい、
(http://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/20161204)
このところ次々と面白いミステリ/ホラー映画に出会えてとても嬉しい。
このウィリアム・ブレント・ベル監督『ザ・ボーイ 人形少年の館』もとても良かった。「人形」に「美しい館」とホラー映画に登場すると嬉しいものが2つも登場する。そればかりではなく、ストーリーそのものの面白さ、意外性で見せてくれる。
ある理由からそれまで暮らしていた母国を離れ、イギリスの邸宅で住み込みの子守りをすることになった若い女性。ところが雇い主の老夫婦から紹介された子供は生身の人間ではなく、少年の人形だった。完全に狂っているようにも、どこかうさんくさいようにも見える老夫婦は唖然とする彼女を残し、そのまま旅に出かけた。
少年人形と暮らすうち、女はいくつもの怪異に巻き込まれ、そのため少年の霊がいると信じるようになっていく。老夫婦に課せられたルールを守り、少年人形と共同生活をしようと試みる彼女だったが……。
あまり書くとネタバレになってしまうが、ただの幽霊映画、呪われた人形ものの映画だと考えると、足元を掬われる。またこうしたジャンルではあるものの彼女とある男性の登場人物の軽妙な会話も楽しい。
秀作ホラー映画。