FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

オペラ座 血の喝采 完全版/ダリオ・アルジェント監督

 『オペラ座 血の喝采』のノーカット版である。実はノーカットじゃない版を見ていないので、完全版との違いがよく分からない。
 無名のヒロインがその歌唱力で頭角を現すというガストン・ルルーオペラ座の怪人』めいた出だしで始まるが、こちらの怪人はヒロインを害し追い詰める気満々である。
 イタリアのミラノ・スカラ座で、ヒロインの女優が交通事故に巻き込まれたため。急遽新人のベティに白羽の矢が立つ。一夜にして人気者となるベティだったが、周囲でそれはそれは酷い殺人事件が起こり、しかもベティは知人が被害者であるそれらを見るように強制され、目と神経にダメージを負う。
 グロい。
 アルジェントの映画だから、というのを差し引いてもこの『オペラ座 血の喝采』はグロい。
 相変わらず美少女が散々な目に遭っている。
 しかしあの針の拷問、最初はわりと動揺するが、二度やるのはくどい。
 かの監督の作品群の中でも出来がいい映画とは言い難いが、凄惨な殺人場面はホラー映画ファン、アルジェントのファンには一見の価値あり。