FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

血のエイプリルフール/ブッチャー・ブラザース監督

 三津田信三の新刊『誰かの家』の表題作「誰かの家」の冒頭で、フレッド・ウォルトン監督の『ブラッドエイプリル・フール』(ビデオ化の際のタイトルは、『エイプリル・フール/鮮血の記念日』)を、同窓会をテーマにしたホラー映画として挙げ、雰囲気が良いとして褒めている。
 当然見たくなったが、手近にはなかったので、リメイクを手に取った。
 微妙だ。
 むろんマイナスの方面で言っている。
 普通の映画ファンはもちろん、ホラー映画愛好家に勧めるのも悩むランクだ。 リメイクでは、すでに同窓会にまつわるエピソードは消えている。代わりに金持ちの坊ちゃん嬢ちゃんたちの乱痴気パーティーが舞台として据えられている。不気味なジョーカーの仮面を被った殺人鬼も出てこない。
 最後の最後で見るものを多少悩ませる展開があるのは良かったが、ここがオリジナル部分と共通しているのだろうか?
 大富豪の令嬢デズリーと弟のブレインは毎年4月1日のエイプリルフールに友人たちを招いてパーティーを開いている。デズリーは以前から悪意を抱いていた女友達を陥れようとしたが、間違いで相手の生命まで奪ってしまった。一年後、パーティーの関係者たちに脅迫状が届き、一人一人が無残に生命を失っていく。
 ホラー映画ファンが暇なときに見ればいい映画。