いらない子ゲーム(2)
それまでの人間関係を考察し、同率一位を出してなんとか死者を出すまいと主役の青年、瀬戸一臣はあがくが、うまくは行かずに死者が続く。それもひどく残虐な形で処刑されて。
目の前に積み上げられる、友人知人の死体の山は恐怖と、罪悪感と、思考の混乱をもたらす。
瀬戸は、幼馴染の親友と片思いの女性はどうしても守りたかった。そしてそのため、本意ではない選択をすることになる。それがたとえ、サークルの中であまり親しくない人間に、惨たらしい死を与える行為だとしても。
ほとんど一本道だが、終盤に一つだけ、選択肢が出てくる。
そしてアナザーストーリーとして、「続:いらない子ゲーム reset」があり、そこでは某登場人物の生存ENDがあり、黒幕も痛い目に遭う。正直を言えば、もっと痛い目に遭って欲しかった。「続:いらない子ゲーム reset」も選択肢は一つだけである。
欲を言えば、このゲームの内容をあらかじめ知っていて、このサークルに参加したと思しき登場人物がいる……なにせ、「いざというとき」に備えて、自決用の毒物を持ち込んでいた……この人物についても、もう少し描写して欲しかった。
傑作。