FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ミステリドラマ「バーナビー警部」シリーズ

 ちびちび見ていた「バーナビー警部」シリーズを、すべて見終わってしまった。
 残念だ。
 「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズや、「名探偵ポワロ」シリーズなど古典なら山のようにあるが、現代イギリスを舞台にしたものとしては比較的珍しい本格ミステリドラマのシリーズだったのに。
 何度も書いているが、原作者は、角川書店から『蘭の告発』が、東京創元社から『うつろな男の死』が、論創社から『空白の一章』がそれぞれ出版されているキャロライン・グレアム。私は『蘭の告発』が一番好きだ。原作の邦訳ももっと進んでほしい。
 最終話まで見ても、のどかな田舎に集う 新興宗教のサークル内での殺人事件を描いた第五作「沈黙の少年」、血をわけた母と娘が同じ庭師の男と関係を持つ頽廃的な名門での殺人事件を書いた第十四作「庭園の悲劇」の二作品が抜きん出て良くできていた、という感想は変わらない。
 次はなにを見たらいいのか。
 イギリス、というよりスコットランドを舞台にしたミステリ、ロバート・カーライル主演の「マクベス巡査」シリーズをどこかがもう一度出してくれないだろうか。


うつろな男の死 (創元推理文庫)

うつろな男の死 (創元推理文庫)

蘭の告発 (角川文庫)

蘭の告発 (角川文庫)

空白の一章―バーナビー主任警部

空白の一章―バーナビー主任警部