FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ブラッディナイト 聖し血の夜/セオドア・ガーシュニー監督

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 偶然ネットでその存在を知り、借りてみた映画。壮麗な屋敷を舞台にしたゴシックホラー映画である。アメリカの作品だが、イタリア人であるダリオ・アルジェント監督の作品をちょっと連想させる。
 アメリカ、マサチューセッツ。一九五〇年のクリスマスイブに、村の名士であるバトラー邸の当主が火だるまとなる怪事件が起こる。彼の遺言により屋敷は当時の姿のまま残される事になるが、それから数十年後、相続人である孫により売却が決定される。
 市長や保安官を中心とした町の有力者達は、その判断に不服のようだ。なにやら屋敷には忌まわしい過去があるらしい。屋敷を見に来た弁護士とその恋人が斧で惨殺され、やがて町の有力者達も次々と惨殺されていく。
 現在では決して作られない……作ることのできない……タイプのホラー映画だ。突っ込みたいところは山のようにある(関係者が町の有力者になったとは言えあれだけの事件をごまかせるわけないだろう)が、一見の価値は確かにあり。過去に起きてしまった事件と、その中心となってしまった人物の醸す不気味な雰囲気は忘れがたい味がある。
 ネット上での感想でも散々指摘されていることだが、画像が荒いのが残念だ。

↑個人的には、ダリオ・アルジェント監督の最高傑作だと思っている。