FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ハチェット/BJ・マクドネル監督

 入りきらなかったので書かなかったのだが、正式なタイトルは『ハチェット レジェンド・ネバー・ダイ』である。
 アダム・グリーン監督『HATCHET/ハチェット』、同監督『ハチェット アフターデイズ』シリーズ第三目だ。断言しよう。この先、シリーズがどこまで続くか分からないが、私はここから先はよほど暇なときしか見ることはないだろう。
 最初からエログロと陰惨なユーモアを漂わせていたこのシリーズだが、第三作ともなると、それも新鮮味を失い、気の抜けたものとなってくる。
 アメリカはミシシッピ、森の中の湿地帯。ここには一つの都市伝説(田舎伝説か?)が流布していあ。沼のほとりのあばら家に住むのは、醜い容姿の大男ヴィクター。少年達の苛めによって生命を失った彼は、殺人鬼として蘇り、沼へと迷い込んできた人々を次々と虐殺していくというのだ。
 もろ「十三日の金曜日」パターンで、ホラー映画の宿命とは言え、シリーズが進むにつれてつまらなくなっていくという点もせつないほど似ている……「十三日の金曜日」シリーズは、第二作が一番良かったが……前回の惨劇からただ一人生き残った人間の証言で、ヴィクターがただの伝説ではなく、実際に他者の生命を奪う悪鬼であることが発覚する。
 そして最強のSWAT部隊が、ヴィクターと戦うため、湿地帯へと向かう。当然「ほとんど前半だけで全滅させられる」。
 型に嵌まったパターンがすべて悪いというわけではない、むしろ映画に限らずエンターテイメントはある程度パターンを踏襲していないとつまらないものとなるだろうが、これはあまりにも酷い。
 確かにエログロ部分はたくさんあるが、そこにも見るべく個性はあまりないので、ホラー映画のファンは見ても見なくてもあまり変わらない。
 「まだまだ続きますよ!」と言わんばかりの終わり方をするので、多分続編は出るのだろう。そして次回ではあの人も、冒頭あたりで生命を落とすに違いない。

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↑二作目あたりまではわりと面白かった