FAIRY TALE

ハンドルネームは八尾の猫です。耽美と翻訳ミステリが大好きです。旧ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/、メールアドレスはaae22500@pop21.odn.ne.jpです。

ドリームハウス/ジム・シェリダン監督

 脚本が、秀作ミステリ映画、マーク・トンデライ監督『ボディ・ハント』(http://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/20130217)と同じくデビッド・ルーカだったので期待していたが、こちらは微妙な出来だった。「いわくつきの家に越してきた人々」を描き、これは好みの設定なので、途中までは面白いだが、段々二時間サスペンスの匂いが漂ってくる。
 出版社を退職し、家族とともに引越し、執筆生活に入ったウィル。しかし、新しい家ではおかしなことが次々と起こる。幼い娘は男の影に怯え、悪魔崇拝者じみたティーンエイジャーが地下室に入り込む。
 やがてウィルは知る。かつてこの家で、一家惨殺があったことに。そしてかろうじて生き残った父親が犯人だと目されていることに。
 ある真相に察しはつくものの面白かった、途中までは。しかしながら気分が萎えるのは、「保険金殺人」が出てきてから。「男性であれ、女性であれ、配偶者が殺されて大量の保険金が転がり込めば、疑いを招かないわけがない」ではないか。
 最後に明かされる真相で、ややマイナスポイントのつく映画だった。