ＲＥＣ３ ジェネシス／パコ・プラザ監督

REC/レック3 ジェネシス スペシャル・エディション [DVD]

　前二作とは、まったく異なったシチュエーションと雰囲気の映画である。
　監督コンビから、ジャウマ・バラゲロが抜けたことが原因なのか、前作や前々作の緊張感や神秘性は薄れ、もはや怯えていいのか、笑っていいのか分からない。
　ちなみにこれまで踏襲されてきた、フェイクドキュメンタリーの形式も、早々に終了する。
　（シリーズごとの感想はこちら。
　　ＲＥＣ　　http://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/20110416　
　　ＲＥＣ２　http://d.hatena.ne.jp/hachibinoneko/20110421　）
　若い二人の結婚式。彼らを祝福するために人々は集まり、スペインのある町は和やかな空気に包まれた。だが、それも花婿の伯父が倒れ、ついで妻に噛み付くまでだった。華燭の典の場は、瞬く間に惨劇の場と化した。人が怪物に変わり、人を襲う。襲われたものも、化け物となる。
　互いが生きていることを確信した花嫁と花婿は、再会を誓い、化け物の群れの中を行く。ときには、化け物と化した結婚式の客……ということは、古い友人や肉親を含む……を殺しながら。
　見た人皆が某登場人物につっこんだであろうことを、私も突っ込みたい。
　「あんた生き残りたかったら脱げよ、その被り物」
　多分、つっこまれることは予想して造られたところだろう。
　ＲＥＣシリーズながら、番外編めいた一作。流血の量は、結構なものだ。
　『ＲＥＣ４』では、例の正体の謎解きをしてくれるんだろうな。